◆私の助言者たち:ジョンとマリア
潜在意識活用法のシルバメソッド・ニュースに掲載された卒業生の体験談です。
【カテゴリー:潜在能力面−その他】
私の助言者たち:ジョンとマリア
若松由美さん (30代 神奈川県 フリー(出版関係)) <04094>
基礎コース3日目。助言者を呼び出す作業の直前になって「どんな人が出てくるんだろう」と不安になった。
そんな不安を見透かしたように、林先生が「こんな人がいいなあとイメージしておくのもいいでしょう。
ちなみに、その人が出てくる確率は50%ぐらいですが」 とおっしゃたので、「素敵なカップルがいいよなあ。
たとえばジョン・レノンとオノ・ヨーコとか……」と、慌てて何組かのカップルを頭の中に思い描いた。
そして、いざ心を決めて作業室へ! 作業室の奥、助言者がいる部屋のドアが上から下へと開きはじめた。
頭、ひたい、そしてサングラスが見えた。
「このサングラスはジョンだ!」と思って喜んだのもつかの間、全身を見ると、ちっともジョンらしくない。
白いTシャツの上にはおった黄色いアロハシャツ、ベージュのハーフパンツ、そして足元には白いビーチサンダル。
「作業室がバリ島近くの小さな島にあるからって、あのジョン・レノンがここまでラフな格好をするの?」 私の眉間には皺が寄っていたに違いないが、そんなことはおかまいなしに、その男性はひょうひょうとした足どりで歩いてきた。
「あの……、お名前は?」
「いやあ、ごめんごめん。ジョンだけど、ジョン・ミカエルなんだ。フランス人だよ」
サングラスをはずした彼は、ちっともジョン・レノンに似ていなかった。
そのあと出てきた女性は、マリアという、ややぽっちゃり体型イギリス人だった。
目の色はブルーで、金髪を無造作にひとつにまとめている。
色白の顔にはたくさんのそばかすがあり、白いTシャツに黒い巻きスカートが似合っていた。
初対面のはずなのに、2人には懐かしさが感じられた。
それぞれと握手をして、チュッチュッと片ほおずつキスをすると、マリアが人なつっこい笑顔でいってくれた。
「私たち、うまくやっていけそうよ」
翌日の『ケースワーク』では、作業室を出たり入ったり。
そのたびに私たちはフルコースのあいさつをした。
握手にはじまり片ほおずつのキス、それからギュッと一瞬抱き合うのだ。
これだけでも気持ちがあたたかくなり、リラックスできるのが不思議だった。
何度目かで入室したとき、ジョンとマリアはテーブルの左右に分かれて椅子に座り、コーヒーを飲んでくつろいでいた。
椅子は私が2人のために持ち込んだものだが、コーヒーを飲むのに必要なものはジョンが用意したらしい。
「もう疲れたよ。ちょっと休もう」
これがジョンの言い分だった。
私自身は疲れを感じていなかったし、ケースワークの最中だったけれど「せっかくの助言者のお誘いだから」と、一緒にコーヒーを飲みながらしばらく雑談をしてしまった(ケースワークでペアを組んでくれた人たちには迷惑だったと思うので、この場を借りてお詫びさせていただきます)。
講習の最後、アンケートを書いたあとに時間があいたので、再び作業室を訪れた。
「お疲れさま」の気持ちをこめて、よく冷えた辛口の白ワインで乾杯、また雑談。
助言者というよりは、新しい友達ができたような感じだ。
作業室を作って、助言者と出会ってから2カ月。
作業室で助言者たちに会うのが楽しみだから、なるべく毎日作業室に行くようにしている。
とくに相談がなくても、行けばお茶を飲んだり雑談をして楽しい時間を過ごすことができるし、相談をすればジョンがてきぱきとアドバイスしてくれる。
マリアはどちらかというと無口だけれど、ジョンの隣で笑顔を絶やさない。
何の用事もなくて作業室に行くと、ウトウト眠ってしまうことがある。
助言者を前に居眠りなんて、とても恥ずかしいことだけど、ジョンもマリアも笑って許してくれている。
呼び出す前は、『助言者=どこか近寄りがたい存在の人たち』だと思っていた。
でも実際の助言者はフレンドリーで、とてもやさしくて、どこか懐かしい。
「この助言はとても役に立った!」という大きな出来事はまだないけれど、日常的な会話のやりとりで、いつも励ましてもらっている。
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